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電王戦はプロ棋士の負け越し

 前回も書いた将棋の電王戦。5人のプロ棋士に5つのパソコンソフトが挑むという団体戦だ。

第3局が終わってプロ側の1勝2敗だったが、第4局では持将棋、第5局ではプロが負けて、プロ側の1勝3敗1分けで幕を閉じた。

第4局と第5局に登場した塚田九段や三浦八段は、将棋の門外漢である私でも知っているくらい有名なプロだし、二人ともかつてはタイトルを持っていた。
特に三浦八段は現役のA級棋士でもある。

一方のパソコンソフトのほうだが、第5局に登場したGPS将棋はなんと680台ものマシンをつなげて1秒に2億8000万手も読むらしい。(笑)

これをはたして、パソコンが力技で人間をねじ伏せた、と言っていいのかどうか。
力技では人間がコンピュータにかなわないのは最初からわかっていることで、今やコンピュータのプログラムが一流棋士の思考を真似できるまでに進歩したということなのだろう。

4月13日の敗戦のときもつらかったが、今日(4月20日)の敗戦を知ってこれまたつらい。
某掲示板をのぞいてみたら、「これから将棋界はどうなってしまうのか」など、電王戦関連のスレッドが立ちまくりでえらい騒ぎになっている。

その書き込みの中に、
「GPS将棋はもはや神の領域に達した」
というものがあった。

これを読んで思い出したのがこんな話だ。

昔々、囲碁の藤沢九段と将棋の芹沢九段とが酔っていて、
「囲碁・将棋のすべてを100としたら、自分はいくつを知っているか。お互い紙に書いて見せ合おう」
ということになった。
こっそりと書いた数字を見せ合うと、どちらかが4か5と書き、もう一方が6と書いたのだという。
囲碁・将棋のプロ九段でさえその程度しか知らないものなのか、と数字の少なさに驚いた覚えがある。
当時の自分はアマの初段程度だったろうか。その時期に私がこの質問をされたら、「100のうち10くらいは知っていると思う」と答えたに違いない。
その後次第に強くなるにつれ、自分が囲碁のことをまったくわかっていないことがはっきりと自覚されてきて、
「なるほど藤沢や芹沢が書いた数字は単なる謙遜ではなかったのだな」
と感じられるようになってきた。

神を100として、人間の能力は6だか7だかが限界であるらしい。
そしてコンピュータは、今や人間に追いつき、さらには追い越しつつあると言ってよい。

今のコンピュータにこの質問をしたらどう答えるだろう?
「神を100として、君は将棋のことをどれくらいわかっているのか?」


Vキャンパス 塾長
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